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『おにまい』はとても歪んでいるので好きです
2023年冬シーズン放送のアニメに『お兄ちゃんはおしまい!』があります。よくタイトルを略して「おにまい」と呼ばれているようです。視聴者側を狂わせてしまいそうなそのキャラクター設定が功を奏しているのか、感想やファンイラストが、Twitterのタイムラインを毎週のように賑わせています。 私も日本一周の旅に出る前まではリアタイ視聴で追いかけていました。そして第一話を見た段階で、すでに私はこの作品をぜひいろんな人におすすめしたいと思っていました。その理由はなにより、おにまいに秘められた「歪み」にあります。 歪みのかたまり 引きこもりのダメニートな緒山まひろは、ある日目覚めると“女の子”になっていた!? 鏡に映る美少女が自分だと分からず混乱するまひろのもとに、飛び級で大学に入学した天才科学者である妹・緒山みはりが現れ、飲み物に怪しげな薬を盛られていたことが判明する…! (https://onimai.jp/) 公式のストーリー紹介を引用させてもらいますが、改めてテキストに起こすと、イントロダクションの時点でめちゃくちゃ歪んでいて圧倒されます。個人的な意見としては「こういったぶっ飛んだシナリオの作品がもっともっと増えてほしいなぁ……」と思っていますが、まぁそれはそれとして、おにまいに隠れた本当の歪みはその作画にあります。 このアニメは超広角構図の宝庫なのです。上に貼ったPVでは0:23、0:44、0:46あたりが分かりやすいでしょうか。 アニメ作品は手描きで作られることが多いですが、手描きとはいえキャラクターを"映している"わけなので、現実世界のレンズで撮ったのと似たような構図になります。人物を撮るなら、ふつう 35mm から 200mm くらいの焦点距離を選びます。 ところがおにまいでは、12mm (fish-eye) から 14mm くらいの超広角が積極的に取り入れられています。その多くが主人公の自宅を写したショットです。部屋全体が見事に収まっているし、パースによってアニメーションの躍動感も増します。 すごい所は、広角で隅が歪んでいるという点だけではありません。 レンズの手前にわざとモノを置くことで、 雑多な部屋の中に仕掛けられた隠しカメラから、キャラを覗き見ているかのような演出をしています。ボケの小さな超広角でも、構図次第でいろいろな演出ができるんですね。覗き見というと、Laowaの24mm Probeレンズを思い出します。 意外と盲点な広角レンズ おしゃれなVlogを撮影したいという皆さんには、ぜひおにまいの視聴をおすすめします。特に、一眼動画をあまりやったことがないという人には、これがどのレンズで撮られた映像に近いか研究してみてほしいです。きっとおにまいを見ることで、広角レンズへの興味がわくことでしょう。「24mm程度なら、たいして歪まないんだなぁ」のような感覚を養えます。 私がこんなにも広角について語るのは、カメラ初心者のみなさんにぜひ広角ズームレンズを買ってほしいからです。 初心者がまず1本買うべきレンズはどれか。そんな問いに対して、よく言われるのが「35mmや50mmの標準レンズを買おう」という意見です。しかしこれらは正直、1本目としてはおすすめできません。 描写は美しいですが、画角がどうしても窮屈で場所を選ぶからです。たしかに35mmや50mmは、人の表情を写すなら良い焦点距離ではあるものの、風景全体を写すとなると少し事情が違います。 日本の家屋の1部屋は、欧米のものにくらべて狭く作られていることも多いです。この時しばしば起こるのがレンズの広角端不足です。部屋にいる人の表情は標準レンズで写せても、部屋全体の状況を写すことは厳しいんですよね。たとえば私の場合は、自室の作業環境全体を写そうとしても、35mmや50mmでは画角が足りません。でもこれは別に珍しいことではないはずです。みんなが自室スタジオを持っているわけではありませんし。 この画角問題を解決してくれるレンズが、まさに16-35mmのような広角ズームレンズなのです。旅動画を撮るという場合でも、やろうと思えば、広角ズームレンズ1本で完結させることができます。広角というとなんだかトリッキーな気がして敬遠しがちですが、一度使ってみれば「これは便利だなぁ」と考え直すはずです。 おわりに 今回は冬のアニメを題材に、広角についてお話ししました。ぜひオシャレなVlogを撮りたいという方には、この『おにまい』という作品をじっくり研究してほしいなと思います。自信をもっておすすめできます。 おにまいに限らず、今期は映像面で勉強になる作品が豊富でした。たとえば『アークナイツ 黎明前奏』という作品では、5.1chの音響、適度なボケ感のある素晴らしい作画、4K時代を感じさせる編集で驚きの連続でした。ときおり超広角の構図でヒロインが絶望顔を披露します。とてもいい表情です。 『ぼっち・ざ・ろっく』という作品では、ギターをかき鳴らす手元を、まるでアクションカムで撮影したかのような映像が登場しました。POV Photographyをやっているうp主としては、これは驚きました。 また、『解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ』という作品のOPムービーにも注目しています。これについては、またいつかの機会に詳しくブログに書きたいと思います。
XF35mmF1.4と走る新東名高速道路
2021年の年末、父親とミニバンを運転して関西へ出かけました。クルマの免許を取ってからだと、初の超長距離ドライブです。後部座席に撮影機材一式を積んで、朝焼けの横浜を旅立ちます。目的地は私の祖父母のお家です。 いちおう映像系YouTuberとはいえ、まだ沼の浅いところにいる健全な人間です。したがって家族のお出かけくらいでいちいちガチ撮影装備を持っていくことはありません。しかしこのときは少し事情が違いました。関西に出向く理由は、祖父母の映像記録を残すためだったのです。 私は当時、家族からこんな提案を受けていました。「そろそろ高齢になる祖父母を記録しておきたい」と。そんなわけで映像学区で活躍しているFUJIFILM X-T3を貸してほしいと。 その頃、ちょうど「ポートレート・ドキュメンタリー」という形式の作品に出会って、これはいいなと思っていました。ドキュメンタリーというと、大がかりな取材を経た長編作品を想像しますが、実は短編作品くらいなら個人でも作ることができます。ある人物にスポットライトをあて、カメラの前で人生の知見を語っていただく。そうすることで、この世の中にあった考え方の一片を何十年も残すことができるのです。 このとき映像の企画として思いついたのが、「祖父母をドキュメンタリーにしよう」というものです。ゆっくり映像学区として発信してきた内容をフルで活かす機会がきたようで、とても嬉しくなりました。 せっかくですし、しっかりした機材を使って撮影したいなぁと思いました。カメラはもちろん、取材用ワイヤレスマイク・Xマウントレンズ3本・スタビライザー・三脚と、これほどまでに充実した機材を持って、家族と旅するのは初めてでした。 実はXF35mmF1.4はこの取材のために購入したレンズでした。海外ほど広くはない日本の家屋で、人物撮りから物撮りまで対応できる優秀な画角が持ち味です。とろけるボケ感としびれる解像感がクセになります。しかも187gという軽さです。 今日の記事で貼るのは、関西へ向かう道中、35mmの画角に慣れるために撮影した写真です。時速120キロ近くで駆け抜ける新東名高速・新名神高速はとても気持ちがいいですね。帰りの名阪国道もなかなか面白い体験でしたが。
AviUtlでコールアウト・テキストを学ぶ
コールアウト・テキストとは? 「コールアウト」とは図などを指し示す補足説明のことです。日常ではあまり聞き慣れない言葉ですが、テレビ番組の中や取扱説明書の中で見かけたことはあると思います。せっかくですしAviUtlでも作ってみましょう。詳しくは動画へ。 ※STEP1の補足(MSゴシックの太字加工) フォントの選び方についてコメントをいただいたので、説明を追加します。 動画の作例では主に、「源ノ角ゴシック」と「Futura」というフォントを採用しています。いずれもAdobe Fonts等で手に入れられるものです。おそらくプロのデザイナーに教えを請えば、もっと優れた有償フォントを紹介されると思います。ただし正直なところ、アマチュアとして出す動画くらいであれば、ガチガチにフォントに拘る必要はないと思っています。 優れたフォントには、見栄えを90点から100点にする力はありますが、40点を90点にする力はありません。見栄えが40点くらいだと思ったならば、まずはレイアウトを改善すべきです。 でも、フォントの種類くらいは、使い分けできておいたほうがいいかもしれませんね。 たとえば今回のコールアウトでは小さいテキストを多用します。このとき、太めのゴシック体を軸にしてフォントを選んでいくとミスしにくいです。近年ウェイトの細いゴシック体もたくさんありますが、コールアウトには少々馴染みにくいようにも感じます。 下の画像は「MSゴシック」でコールアウトを組んだ例です。MSゴシックはその細さがネックとなるフォントなのですが、AviUtlでBold(太字)ボタンを押してあげることで、見た目をそこそこ改善できます。 この「Boldボタン芸」はある種の反則技のような気もしますが、映像学区ではいろいろな場面でこっそり使っています。たとえばスタッフロール回では、「MS明朝」で同様の手順を試しています。いずれもバカにされがちなフォントですが、控えめなサイズで使うぶんには案外悪くなさそうです。
コメント返し年末番組2022
いつも映像学区の動画には数十件ほどコメントをいただきます。中には興味深いコメや新しい視点をくれたコメがたくさんありました。それらを私が独り占めするのはもったいないですから、ぜひ皆さんにも共有したい。 2022年もまもなく終わります。みなさんにとって今年はどんな1年でしたか? 映像学区の2022年は、チュートリアルを控えめに写真旅シリーズを頑張った1年でした。投稿本数は多くなかったので、常連の皆さんの中にも退屈した人がいたかもしれません。 ちょうど昨年の今頃でしょうか。映像学区も息の長いシリーズになるにつれて「チュートリアルを出すばっかりではいけないな」と思うようになりました。常に新しい挑戦が無ければ、いいものは生まれないからです。ネタ切れしたわけではないんですが、 もっといい原稿を書けるはずでは、と。 このような過程を経て、随分とわがままな投稿頻度になってしまいました。しかし、それでも「映像学区が見たい」という声がたくさん聞こえてきて、本当に嬉しかったです。2022年も映像学区を追いかけていただきありがとうございました。
カラーグレーディングはもっと単純でいい【DaVinci Resolve】
ゆっくり映像学区の写真旅シリーズでは、4Kの美しい映像を皆さんにお届けするため、「カラーグレーディング」とよばれる工程で動画の色を補正しています。カラーグレーディングの解説はインターネット上にたくさんありますが、その多くが映画並みの完成度で色味を作り込むことを重視しているようです。どれも非常にクオリティが高いです。 しかし趣味で動画を作る人間の中には、必ずしも最高峰のカラグレを必要としない人だっているはずです。多少の階調飛び、白飛び、黒つぶれは許容してもいいから、膨大な素材をほどほどに色鮮やかにしたい。私もそういった考えの1人です。 今回の動画では、わずか3~4ステップで効率よくカラーグレーディングをしていきます。 実写初心者の皆さんはもちろん、DaVinci Resolveのカラーページに苦手意識を持っている皆さんや、「カラグレってなんだか難しそう」と敬遠しがちな皆さんの前で、いわば"最低限"のカラグレ作業を見せることで、「この程度でもギリ作品として成り立つのか……」と思わせるのが企画の趣旨です。カラグレはある程度シンプルでも、視聴者は許してくれる(はず)。 概要説明 DaVinci Resolveのカラーページには「ノード」という、複数の色調設定をつなぐ機能があります。通常のカラーグレーディングでは、ノードを何個も分けたり分岐させたりして理想の画作りを目指していきます。でもそれはちょっとめんどくさいです。素材が膨大な写真旅動画だと、編集効率が落ちるんですよね。 そこで思い切って、ノードを3つに減らしてしてしまいましょう。 はじめに、第2ノードに変換用のLUTをあてます。Log撮影をした場合は、ここに「○-Log→Rec709変換LUT」または「カラースペース変換(通称:CST)」を入れてください。Log撮影をしていない場合は第2ノードをスルーして結構です。 次に、第1ノードでカラーコレクションをします。「色温度・露出・コントラスト・彩度・MD・ノイズ除去」をここでまとめて設定します。これらは通常別々のノードで設定しますが、それはちょっと面倒なので「カラコレ用ノード」として1つにしてしまいます。 次に、第3ノードでカラーグレーディングをします。味付けとしてLUTをあてます。おすすめは動画内で紹介していますが、他にもLUTはたくさんあるので探してみてください。初心者の方は「そんなのカラーグレーディングの勉強にならないでしょ」と思うかもしれませんが、色が迷走するのを防ぐために積極的にLUTを使ってもいいと思います。LUTが濃すぎるときもあるので、適宜動画内のやり方で薄めてください。 最後に、第1ノードの設定を手直しします。彩度・コントラストがキツすぎるときはもとに戻します。(この工程、YouTubeではテキトーに流してしまったので、分かりにくくてすみません。) 3つのノードを操るだけでも、ある程度視聴に耐える色味ができるはずです。 映像学区の10倍、あなたの役に立つ動画 ①DaVinci Resolveの解説が日本一うまいお兄さん。他の動画も見るべき。 ②2ノードでカラグレするイケてる動画。個人的感想としては、LUT2枚使う人は、3ノードあったほうが便利かなと。 ③カラリストっぽい人がガチでやっているカラグレ。勉強させていただきます。 ④おじさんが「別に1ノードでカラグレしたってええやろ」と主張している動画。潔いので見るべき。
怒りや不満は、創作のエネルギーになるらしい
2022年の終わりが近づくにつれ、映像学区もすっかり息の長いシリーズになったなぁと実感します。公開できた原稿も、公開できなかった原稿も、これまで本当にたくさんの文章を(ゆっくりボイスを介して)書いてきました。最近、動画のアイデアが浮かぶタイミングについて、気づいたことがあります。 新しいアイデアを思いつく時は、たいてい現状にキレているなぁということです。 動画編集を取り巻く教材の物足りなさに怒りをおぼえた時には、自分でも驚くほどインスピレーションが湧きます。映像学区のあらゆるチュートリアル動画の裏には、「なんでこんな大事なことを誰も言ってくれないんだ」というブチ切れが発生しているのです。内に秘めてこそいますが、頭の中をヘイトで一杯にして執筆することも珍しくありません。 AviUtlに関する動画を作り始めたキッカケもそうでした。映像学区は、AviUtlのチュートリアルを積み上げてきたすべての先人たちを尊敬しています。彼らがいなければ私は動画を作れなかったでしょう。しかしリスペクトと同時に「まだ初心者に最適な集合知は達成されていないなぁ」という不満がありました。 こういった不満が、私の創作のすべての原動力となっています。動機としてはだいぶネガティブなので、良いとはいえないかもしれません。しかし、歴史上よい創作を生み出してきたのは「怒り・不満」だったように思います。 1400年代、イタリアで巻き起こったルネッサンス*を例に挙げましょう。 ヨーロッパ史においてはローマ帝国が衰退して以降、およそ1000年のものあいだ、文化・記録・経済・人口増加が停滞した時代がありました。この期間は「暗黒時代」とも呼ばれています。それまで自由で豊かに発展してきたはずのギリシア・古代ローマの文化が、キリスト教の教会統治によって消し飛んでしまったんですね。まぁ、教義と関係ない「自由気ままな芸術」を頑張ったところで、異端者として叩かれるだけですからどうしようもありません。 とっても長い年月が経って、教会統治が終わりを迎えた頃。こらえてきた色んな意欲を「爆発させてもいいんじゃね?」と思った人たちによって、徐々に「自由気ままな芸術」が復活していきました。これがルネッサンスです。怒涛の勢いで神絵師が登場したり、えっちな小説が書かれたり、勇ましい石像が作られたりしました。すごいことです。 不満をもとにした芸術は、現代でもたくさん見られるのではないでしょうか。 たとえばコミックマーケットに出展される同人誌はいい例です。独特の路線を行くニッチな作品が山ほどあります。作家さんが表明するかどうかは別として、そういった同人作品の根底には、「どうしてこの組み合わせを誰もやらないんだ」だったり、「どうして自分の理想のシチュエーションがないんだ」という不満があるように思います。不満による原動力がなかったら、濃い創作を継続できない人だっているはずです。 やっぱり怒りは良い作品を生み出すようです。ただしそれがヘイトスピーチになってはまずいので、ほどほどに感情をコントロールしつつ、みなさんに「助かる」と言われるような原稿を書いていきたいところです。 *センター試験は「日本史&地理」で受けた人間なので、間違った知識書いてたらすみません。
FUJIFILM X-T3で挑む、夜の神戸スナップ|関西写真旅
APS-Cセンサーとズームレンズの限界 こんにちは。今回の記事では、先日新たに投稿したゆっくり実況『関西をクルマで巡る写真旅』のうち、尺の都合でラストに詰め込んでしまった夜景写真についてご紹介したいと思います。 今回の写真旅は2021年に撮影した映像です。私がFUJIFILM X-T3を手に入れて間もない頃に買った、わずか2本のレンズで撮影しています。広角ズームレンズ「XF 10-24mm F4」、そして望遠ズームレンズ「XF 50-140mm F2.8」です。後者はFUJIFILMの誇るフラッグシップ(レッドバッチ銘)のレンズです。 私は、適度な被写界深度・コスパ・携帯性の良さから、これまでFUJIFILMのAPS-Cカメラを愛用してきました。たしかにAPS-C機は、暗所性能という点でフルサイズにかないません。しかしAPS-C専用設計の明るい望遠F2.8ズームがあれば、なんとか視聴に耐える夜の写真を、テンポよく撮ることができるのです。 FUJIFILM 超広角ズームレンズ XF10-24mmF4 R OIS created by Rinker 富士フイルム ¥201,725 (2024/04/28 22:17:30時点 Amazon調べ- 詳細) FUJIFILM X 交換レンズ フジノン ズーム 望遠 大口径 50-140mm F2.8通し 手ブレ補正 防塵防滴耐低温 リニアモーター(静音) 絞りリング F XF50-140MMF2.8 R LM OIS WR created by Rinker 富士フイルム ¥210,364 (2024/04/28 22:17:30時点 Amazon調べ- 詳細) 関西の夜景をクルマでめぐる 淡路島のサービスエリアから眺めた太平洋ベルトの夜景です。夜ご飯をどこで食べようかと迷っていたら、明石海峡大橋が消灯してしまいました。残念といえば残念ですが、このほうが夜景は眺めやすいです。負け惜しみかもしれませんが。 よく見ると空に星がちらついています。面倒くさがらずに三脚を立てると、こういった嬉しい写真を撮ることができていいです。ボディ内手ぶれ補正の優れたカメラを使えば、手持ちでも撮れそうです。 深夜の神戸市内。ショーウィンドウのつづく神戸の街並みには、実にヨーロピアンな風格があります。YouTubeで「今度来たときには、ぜひカフェも散策してみてください」とコメントを頂いた理由がわかる気がします。 日本の街らしからぬ障害物の少なさでストリートスナップがはかどります。神戸スナップは初心者にもおすすめできそう。ただコロナ禍が明けて人が増えているなら、構図の組み方を変えるべきかもしれません。 ところで当時の映像学区は、ソーシャルディスタンスこそ配慮するけれど、緊急事態宣言はあまり気にしないタイプでした。これが良かったとも悪かったとも言い切ることはできません。ブログ限定で正直に打ち明けると、写真旅シリーズ「浅草ブルーインパルス回」や「関西写真旅」の投稿が遅れたのは、まさにこの社会情勢との葛藤があったためでもあります。 あの当時は、行きたかった旅を自粛せざるを得なかった視聴者もいたことでしょうし、「こんな情勢で旅動画を出すのは失礼にならないだろうか」といつも真剣に悩んでいました(撮影続行してるくせに)。しかし同時に、当時の旅にはどれも、かけがえのない体験が詰まっていました。結局どうするのが正解だったのか、今でも答えは出せません。 言葉をえらばずに言えば、人の気配の薄い街には独特の魅力があります。創作の世界に足を踏み入れているような気分になるからです。こういう時にサイバーな現像が似合います。ただまぁ、いつもこのように人がいないとなると、いよいよ街が廃れてしまうので複雑な心境ではあります。 高級なお店が並んだと思いきや、数ブロック歩くと庶民的な光景にも出くわす。これが旧居留地と呼ばれるエリアの面白いポイントです。近くに地下鉄も走っており、大阪方面や明石方面まで乗り継ぐことができます。 闇の中でひときわ輝いているセブンイレブン。建物のガラスがひときわ目立ちます。 阪神高速で大阪へ 日夜、神戸市民をイライラさせている市内全域40km制限の道路を進みます。これは狭い道ではなく大通りです。個人的には、神戸よりも東京都心のほうが、40km規制したほうがいい大通りが多いと思います。どうなんでしょうか。…
Q&A|うp主が動画編集で使っているパソコンについて教えてください
PCの概要 ゆっくり映像学区の制作に使っているデスクトップPCは、2018年ごろ、部品を集めて自作したものです。もともと家族で使う1台として組んだものでした。自作PCの構想を練るうちに、どういうわけか我が家でAI実験・マイニング実験をやることになって、「そこそこ楽しめるスペックにしよう」という話になりました。 20万円以上の費用がかかりましたが、当時としてはハイスペックな1台に仕上がったのではないかと思います。そのおかげで、現在でもそのまま、4Kのドキュメンタリー映像制作くらいなら問題なくできる環境となっています。 CPU: Intel i7-7700K RAM: 8GB×2枚 GPU: NVIDIA GeForce GTX 1080Ti × 1枚 ROM1: 内蔵SSD1TB(Cドライブ) ROM2:内蔵&外付けHDD3TB以上 Power: 750W メモリと配線 「おしゃれを前面に出したコンテンツを作るくらいだから、きっとPCもおしゃれなんだろう」という推測は、映像学区には通用しません。インフルエンサ~的には、とても地味な部類だと思います。 普段は、PCケースをのフタを開けた状態で運転しています。閉めたほうがおしゃれなのは承知していますが、GPUの熱がこもったり、そもそもグラフィックボードがケースに収まらなかったりする関係で、この状態に慣れてしまいました。 左奥のメモリスロットには8GBのメモリを2枚挿しています。合計16GBです。これくらいあれば4K映像でもなんとか編集できます。もともとは4枚32GBの構成だったのですが、エラーが頻発して外してしまいました。 ファンを見てはいけない(掃除忘れてました。すみません) グラフィックボード グラフィックボードは NVIDIA GeForce GTX 1080Ti です。 映像端子が増えるので、デュアルモニター・トリプルモニターがやりやすいです。 PCを組んだ当初は、仮想通貨のマイニング実験・AI画像認識実験で稼働していました。もともと同じグラボを「2枚挿し(SLI)」していましたが、いまの制作ではそこまで描画性能を必要としないこともあり、1枚を外しています(故障時に備えて保管)。過去に負荷をかけたせいで若干くたびれることはありますが、今でも十分な性能です。 ストレージ周り Cドライブは1TBの内蔵 M.2 SSD(サムスン製)に入れています。 1TB確保しているとはいえ、いろいろな創作に手を出している身なので、油断しているとすぐ埋まってしまいます。動画や写真なのどの制作用データは高速性を求められにくいので、予備のHDDに保存しています。 10G対応ネットワークカード ネット回線を愛する家族が、趣味で取り付けたネットワークカードです。ヒートシンクの付いている小さな部品のおかげで、このパソコンでは2000mbpsほどの速度を叩き出すことができます。何に使えばいいのかはよく分かりません。 → 自宅のネット回線が2200Mbps出るというお話 制作に欠かせない周辺機器 特段おしゃれでもない、何の変哲もないキーボードを愛用しています。「Logicool K120」という有線キーボードです。メーカーや型番にこだわりはありませんが、昔から慣れ親しんでいるキーボードです。 動画制作でさほど困ることはありませんが、MIDIキーボードや液晶ペンタブレットを机においた時に、有線キーボードだと取り回しが悪いなぁと感じています。寿命がきたらワイヤレスキーボードに置き換えたいです。 制作用のイヤホンも紹介しておきましょう。JVCの「AXIV (HA-FX17-B)」を使っています。このイヤホンを買うのは2回目です。ぱっと見、普通のスポーツ用イヤホンなんですが、侮れない魅力があります。 ¥1000~クラスのイヤホンなのに、どんなに折れたり引っ掛けたりしても5年くらい断線しません。寝ながらでも安心して使える、唯一の有線イヤホンです。音質も個人的には許容範囲。強いて欠点を言うなら、外気温が極端に低い時にコードが固まるくらいです。 私はあまり遅延を気にしないタイプの人間ですが、ワイヤレスイヤホンは使っていません。その理由は結局、有線の汎用性の高さにあります。同じイヤホンを、PCでもスマホでも一眼動画の音声モニターでも使えます。コンテンツ制作では本来モニターヘッドホンを使うべきですが、手軽でカジュアルなJVC AXIVを手放すことは、なかなかできそうにありません。
第2弾!Lightroomプリセットを配布します【Kobe Classic White】
デジタル写真の色を操るレタッチは、今や一眼写真に欠かせない作業のひとつになっています。ゆっくり映像学区シリーズに登場する写真についても、Adobe Lightroom Classic に通してから色のタッチを決めています。 このときプリセットを手元に用意すると、現像後の色合いがイメージしやすいので便利です。映像学区ではこの「イメージ」のためのLightroom用プリセットを無料配布してきました。オリジナルプリセットを共有することで、みなさんがうp主と同じレタッチ工程を再現するための一歩となれば幸いです。 映像学区のプリセット第1弾として発表した『Tokyo Rainy Street』では、露出のパラメーターを大きく振ることで、ガツガツとした濃い色味を出しました。このプリセットはコントラストが低くなりがちな雨や雪の写真で扱いやすいのですが、晴れた青空の下で使うにはエフェクトが強すぎました。 そこでこのたび、『【ゆっくり実況】関西をクルマでめぐる写真旅 』という動画の制作にあわせ、Lightroomプリセットを1つ追加することにしました。その名も「Kobe Classic White」です。 『Kobe Classic White』を使った写真作例 『Kobe Classic White』推奨環境 『Kobe Classic White』は、Adobe Lightroomで使うためのプリセットです。Adobe Creative Cloudを契約しているPCユーザーはもちろん、iOSとAndoroidの無料版Lightroomアプリでも使えます。 スマホ上でのインストールについてここではアドバイスしませんが、「lightroom プリセット スマホ」とググっていただければカンタンに分かると思います。 Q&A プリセットをJPEGに当ててもいいですか? →意外といいやり方かもしれません。 プリセットをあてた写真を売っていい? →お好きにどうぞ。 使い方が分からないよ?? →なるべく検索して調べてみてください。 プリセットそのものを二次配布・販売していい? →やめておいたほうがいいです。 自作発言していいですか? →だめです。 うp主を支援したいです! →ほんと助かります!Twitter にメッセージください! ダウンロード スマートフォン版Lightroomをご利用の方はdngファイルを使います。これはRAW形式の画像ファイルです。サイズが25MBほどもあるので、Wi-Fi環境下でのダウンロードをおすすめします。 PC版Lightroomをご利用の方はxmlファイルを使います。xmlのサイズはわずか5KBほどです。 長い説明もここまで。こちらのボタンからプリセットをダウンロードできます。 『Kobe Classic White』をダウンロード お楽しみいただければ幸いです。それではまた次回。