はじめに
デジタル写真の色を操るレタッチは、今や一眼写真に欠かせない作業のひとつになっています。『映像学区』でも、これまでずっと写真の”色”に着目してきました。動画に登場する写真についても、かならず一度 Lightroomに通してから色のタッチを決めています。
Pierre T. Lambert氏、Evan Ranft氏をはじめ、POV Photography界隈に名を轟かせる多くのクリエイターがLightroomプリセットを販売しています。私たちもその文化に引きずられて、オリジナルのプリセットを配布することにしました。
それが Tokyo Rainy Street です。
→ Lightroomプリセット 『Tokyo Rainy Street』 (GoogleDrive)
『Tokyo Rainy Street』 について
雨・曇り・雪など、コントラストの落ちる空模様の下で写真を撮ると、インパクトに欠けるイマイチな写真になりがちです。これまでの雨の写真旅では、ほぼすべての写真に強めのレタッチを加えることになり面倒でした。
そんなシーンでこのプリセットを使うと、空気感全体をうまく締めることができます。のっぺりしたつまらないRAW画像でもすぐに華やかにできます。
のっぺりした色を叩き起こすためだけのプリセットには欠点もあります。フィルター感覚でRAW画像に当てただけではギトギトになってしまうからです。
しかしこのプリセットを引き算的に使えば、さほど問題にはなりません。
ぜひ『Tokyo Rainy Street』に設定されているキツめのパラメーターを適宜抑えてみてください。お手軽プリセットとしてある程度使えるはずです。実際に 「ゆっくり写真旅#4 高尾山の紅葉」 や 「銀の世界の写真旅」 でも重宝しています。
『Tokyo Rainy Street』 の楽しみ方
Tokyo Rainy Streetの詳細について説明します。
このプリセットのベースは、Lightroomにデフォルトで入っているプリセット「モダン10」のトーンカーブです。「モダン」の名前の通り、クラシックの風味が感じられる街、日本橋の写真にあてた設定をそのまま提供しています。さらにモダンな都市にあわない色は削り、合う色を増幅しています。
Tokyo Rainy Street には3つの調整軸があります。
1つ目の軸はホワイトバランスです。ホワイトバランスをあえて暖色に傾けているため、色味が黄色や橙色に傾くことがあります。その時はホワイトバランスを青側に戻してください。また、暗所では緑に傾くこともあります。
2つ目の軸は明瞭度です。Instagramやブログで見栄えのするような写真をめざしているため、 「明瞭度」 を強めに調整し 「かすみの除去」 もかけています。被写体に応じてこれらのパラメーターを控えめにすると扱いやすいです。
3つ目の軸は周辺減光です。古いレンズの味を出すために周辺減光をわずかに付けています。しかし写真に周辺減光が必要ないこともあります。その場合は 「周辺減光(ハイライト優先)」 の数値をゼロに戻してください。
『Tokyo Rainy Street』 推奨環境
『Tokyo Rainy Street』 は、Adobe Lightroom用のプリセットです。
ダウンロード
スマートフォン版Lightroomをご利用の方はdngファイルを使います。これはRAW形式の画像ファイルです。サイズが25MBほどもあるので、Wi-Fi環境下でのダウンロードをおすすめします。デスクトップ版Lightroomをご利用の方はxmlファイルを使います。xmlのサイズはわずか5KBほどです。
→ Lightroomプリセット 『Tokyo Rainy Street』 (GoogleDrive)