※2021年12月の動画をもとに執筆した記事です。
週末フォトグラファーとしてお出かけせずにはいられない紅葉シーズン。遠くに出かけるのもいいですが、首都圏でも存分に秋のカラーを楽しむことができます。新宿駅から京王線に揺られておよそ50分。やってきたのは東京・高尾山です。
豊かな生態系と仏教文化がもてなすこの場所は2020年、「霊気満山 高尾山」のキャッチフレーズのもと、文化庁の認定する「日本遺産」として登録されました。かつて東京都民だったうp主も、何回か訪れたことがあります。
シーズン中の高尾山へ入る前に、注意することがいくつかあります。
1つ、トイレは高尾山口駅よりも手前で済ませておきましょう。ハイキングコースにさしかかる前から、トイレは大変な混雑をみせます。トレッキングシニアが多いからでしょうか(棘のある表現)。トイレごときで道中ピンチを迎えたくはありません。
もう1つ、紅葉シーズンのケーブルカーはとても混雑します。そこでぜひ山道を踏破してみるのをおすすめします。特にVlogを作りたい人は晴れの日を狙ってハイキングを計画してみましょう。
ケーブルカーはずいぶん新しくなりましたが、プラットホームにはクラシックな表記が残っています。運営会社は京王電鉄やのちに述べる薬王院が株主となっているそうです。さすが京王イチオシの観光地。
さっそく山道へと挑みます。
もみじに映える、旅のレンズ
混雑したコースでレンズ交換をするのは至難の業です。そこでボディを2台持っていくことにしました。
グリップの深い FUJIFILM X-H1 には XF56mm F1.2 をつけています。暗がりの高尾山参道でも味わい深いボケを楽しむことができます。中望遠で被写体を際立たせる、人混みの中ではうってつけのレンズですね。
いつもお馴染み、FUJIFILM X-T3 と XF 10-24mm F4 のキットも持ってきました。インナーズームを搭載している軽いレンズなので、こちらは電動スタビライザー「 RSC2 」へ載せっぱなしにできます。動画も写真も1本で撮れるのでコスパ最強。
自動車のワイパーに落ち葉が積もっています。撮っているうp主にとっては嬉しい風景ですが、ドライバーさんにとっては掃除が億劫でしょうね。急峻な高尾山ですが、いくつか細い車道が整備されています。
高尾山の山道は”参道”でもあります。およそ1200年の歴史をもつ、薬王院というお寺があるからです。聖武天皇の勅令を受けて、歴史上でも有名な高僧行基により開山されました。豊かな自然と生態系に囲まれた大本山です。
そのシンボルは天狗様。これはかつて高尾山で行われてきた山伏修行の名残といわれています。高尾周辺では天狗像の姿をいたるところで目にしました。秋が深まるこの季節、像は日陰でひんやり輝きます。
どこも観光客でいっぱいです。
東京を見晴らすハイキング
山でストリートスナップをすると体力を消費します。高尾山は東京で最も親しみ深いヤマですが、それでもかなりの急坂です。休み休みいきましょう。うp主は疲れていたせいか、落ち葉と砂利で脚を滑らせそうになりました。
高尾山にはたくさんのハイキングルートがあります。ケーブルカーでのショートカットはもちろん、観光メインで楽しみたい人のための1号路、ちょっとハードな3号・6号路、さらに稲荷山から陣馬山へ抜けるルートまで。山に求めるアクティビティに合わせて、様々なチョイスができて嬉しいですね。
いくつかの地点では西東京を一望できます。この景色のなかで何百万もの人々が暮らしているわけです。
日本の誇る東京は、他のさまざまな県や市と密接に結び付いて、大きな都市圏を形成しています。これを地理用語でコナベーションというそうです。高校で教えてもらいました。
世界でも指折りの大都市「首都圏」。それが地平線の彼方まで広がっていました。壮観です。
さて次回はどこへ行こうかしら……。