映像制作のデータ管理は初心者がつまづくハードルの1つです。駆け出しのクリエイターからすれば、膨大なデータの整理は、Powerpointでスライドを作る事務作業よりもずっと難しく感じるはず。
なぜでしょうか?
その理由はプロジェクトファイルにあります。PowerpointやWordでは、いちど素材を読み込むとプロジェクトファイルにも埋め込まれます。だからどんなPCでも同じ資料を開くことができるんです。
しかしAfterEffectsやPremiere Proのような動画編集ツールでは、仕組みが違います。プロジェクトファイルの中に映像素材が埋め込まれません。 代わりにプロジェクトファイルに書き込まれるのは、「素材がPCのどこにあるか」という情報だけです。
つまり素材の場所をずらすと、プロジェクトファイルが読めなくなるということ。映像素材をタイムラインに入れてからレンダリング完了までのあいだ、参照元のファイルを動かせないのです。
いつか素材のデータを整理したい。でもそれは同時に過去のプロジェクトをダメにすることを意味しています。だから映像制作のデータ整理をするときは、正確な配置方法を知っておきたい。