関心事項・研究テーマについて

雪原てとら 雪原てとら
2026年7月18日
Essay
Roadmap 2026
関心事項・研究テーマについて

映像学区のシリーズ開始から6年が経過しました。

6年も経てば、インターネット上で創作活動のおかれる社会環境は大きく様変わりします。時が過ぎてトレンドが変わったり、私自身も大学卒業で環境が大きく変わったりしたことで、映像学区として研究してみたいと思っている内容にも変化がありましたので、この記事で整理します。


まだチャンネル登録者が1万人前後だった黎明期の頃を振り返ってみると、当時コロナ渦で多くの人が、突然リモートワークを強いられたり、先の読めない世の中でリスキリングの重要性が叫ばれたりしていました。あわてて映像資料・コンテンツを作る必要がでてきて、慣れない動画編集に手を焼いた人も大勢いたようです。

外出自粛(Stay Home)の励行によって、数少ない娯楽の1つとなったのもまた映像コンテンツでした。視聴者層の厚くなったインターネット動画文化は、この時期に間違いなく大きな飛躍を遂げています。多少時期の前後はあれど、VTuber文化・配信切り抜き文化の普遍化はその代表例でしょう。

この頃、映像制作の為のチュートリアル動画がYouTubeにたくさん投稿されるようになりました。どれも勉強になる一方、ツールの細かい使い方に終始するものが多く、より包括的な視点となる 「ほどほどに綺麗な動画を、誰でも手の届く範囲でいかにしてデザインしてやるか」 という視点を欠いているチュートリアルが多かったことに、私は気づきました。

そこで主にAviUtlの使い方を通して、どうすれば挫折せず、誰でも創作を楽しめるようになるのか、じっくり研究していったわけです。


1. ベースとなる哲学・思想・理念

基本的な思想はこれまでと変わりない。概ね以下の通り。

  • 収益性は度外視。巷の多くのチャンネルがビジネスを前提する(これは悪いことではない)一方で、収益性の高い = 伸びるチュートリアル動画ばかりが重視されると、本来多くの人が必要としているはずの包括的な解説・説明を取りこぼしてしまいがちである。その穴を埋める福祉として映像学区を機能させたい。

  • 才能や環境に依存せず、概ね誰でも手軽にほどほどに楽しめるクリエイティブこそ理想である。“創作を楽しむ”モデルケースを提供する。 「つよつよではないけれど、ほどほどに」

  • 趣味や娯楽としてカジュアルに始められる創作の探求。そのためには何から勉強するべきか、既存のチュートリアルを盲信せず、時に疑いながら独自の指針を示す。

  • 自分が技術的に詰まった所 = 同じ所で悩んでいる人が大勢いるはずだ。

2. 写真旅シリーズの次世代化

レンズレビュー・写真技術論 【新規】

これまで旅に出て、全国津々浦々・四季折々の風景をお届けしてきた。

実のところ、写真旅動画の制作にかかる時間的・精神的負担はまぁまぁ大きくて、そうポンポンと作れるものでもない(持続可能ではない。あれ結構作るの大変なんです。)旅Vlog・ボイスロイド車載動画が無数にある中で、独自性を見いだせなくなっている。

そこであえて、”旅へのフォーカス”をやめてみたい。カメラやレンズについてのレビューに加え、写真趣味についての価値観を、独自の世界観で語っていきたい。※機材レビューについてはかねてより多くの要望があった。

英国での写真旅

引き続き制作中。あと2作程度は公開できそう。

日本一周、船の写真旅

素材はあるものの、納得のいく旅動画に仕上げることが難しい。急いで動画を制作することはせず、場合によってはブログ記事として世に出すか、レンズレビュー動画において作例として活用することも検討中。

3. AviUtl2講座の拡充

AviUtl2は2025年夏に発表された動画編集ソフト。64bit化されプレビューが軽くなったので使い心地が良い。

本体のアップデートや有志によるプラグインスクリプト開発が急速に進んでいる一方で、情報が少ないせいか、まだ手にとってすらいないクリエイターも多い模様。AviUtl2の魅力をもっと広めたいし、操作でハマった・ハマりそう点は積極的にチュートリアルで共有したい。

※なお、従来のAviUtlについては、取り扱い終了でいいかもしれない。

4. 合成音声論

ボイスロイド、ゆっくり(AquesTalk)、VOICEVOX等、合成音声を伴う動画制作について。

合成音声は調声の出来栄えによってクオリティを大きく左右してしまうのだが、その方面のあまり技術が整理されていない感触がある。調声技術はもちろん、ミキシングだのサウンドデザインだのを理解することで、動画内のストーリーを一層引き立てるのに役立てたい。

5. 個人Webサイトの作り方

インターネット上の居場所として、あるいは創作のきっかけとして、ブログや個人サイトの公開を薦めたい。

個人サイトの魅力はその自由度に有る。Xやnoteといったプラットフォームでは、サービスの永続性、検閲のあり方、承認欲求等の感情が、運営によって否応なく中央集権的に支配されてしまう。

残念ながら、アフィリエイトブログ時代の名残で、やたら維持コストの高いWordPressが未だに個人ブログ環境の覇権を握っているかのように見えている(本当にこれは問題だと思う)。逆に、よりミニマルで維持費の安い静的サイトジェネレータの魅力は十分に知れ渡っていない。

また時代背景として、Claude Code / Codex / ChatGPT等、生成AIのコーディング能力が上がっている今、個人Webサイトの開発は従来よりはるかに簡単になっている。

6. 創作論、ライフスタイル

挫折しないための選択肢の提供

創作・非創作分野を問わず、私はこれまでの人生でさまざまな挫折を経験した。

たぶん私は、通常の人間よりも大幅に理解力が劣るため、同じ物事を習得するのに他人の2~3倍の時間がかかる。頑張ってごまかしてはいるものの、正直日常生活には支障が生じており、たとえばスケジュール管理・記憶の補完には相当な創意工夫が必要である。

昨今、一個人に求められる適性がものすごく上がっているため、私と同様なしんどさ(かといって福祉的支援が必要というほどでもなく、世間的には”軽微”で済まされるのだから厄介だ)を抱える人はかなりいると考えられる。実体験に基づき、ひとつの答えを提供できるチャンネルでありたい。

思考のミニマリズム

人は日々、思考することに大きなリソースを割いている。日常生活で割く思考リソースを減らすことで創作や趣味に集中することができるはずだ。その一環として、役立つであろうミニマリズムの実践について研究したい。

これは単にモノを減らす目的で取り組むものではない。ミニマリズムという心構えや哲学が重要なのである。



 
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