2025/10/22 冷しゃぶ ←良い

雪原てとら 雪原てとら
2025年10月22日
2025/10/22 冷しゃぶ ←良い

1. Tokimaru氏に学ぶミニマリズム

帰宅してからスマホを開いて一発目に何を観るか。最近、Tokimaru Tanaka氏の動画をよく観ている自分に気がついた。彼はいわゆるミニマリズムな暮らしを営み、ホワイトボックスと呼ばれる簡素な居住空間で得た知見をYouTubeに投稿している人物である。

そもそも、気づかぬうちにモノが増えていき、汎ゆるものを消費し消費させようとする資本主義社会において、ミニマリストとはいわば逆張り的な存在というか少し天邪鬼な香りがする。

正直、私も中学生くらいの頃まではミニマリスト的な生き方に憧れを持っていた。“Simple is best” を身の回りのモノに求め、例えば自転車選びをひとつとっても、もっとも好みに刺さったのはお洒落なクロスバイクでもロードバイクでもない、ダイエーで最安の、最も簡素な構造をしたアルミのママチャリだった。

しかし成長というのは恐ろしい。気づかぬうちにモノの便利さを知り、それが普通の生き方と学習した私は、むしろそれまでのミニマリズムを心のなかで冷笑するようになっていた。当時YouTubeではミニマリストによるVlogが氾濫しており、過剰なモノ減らしの結果 「ミニマリストやめます」 という結論に至る例をみて、なんて馬鹿げた人たちなんだろうとさえ思っていた。


それから久々にミニマリズムに触れて。

Tokimaru氏は日々の暮らしの中でエクストリーム・ミニマリズムを実践しているのだが、それを偉ぶったり過剰に有難がったりすることはなく、きわめて落ち着いたトーンで日々の気付きを共有する。それが悟りを開いた仙人のようで観ていて心地良い。

端から見ると突飛なことをコンテンツとして発信していることには違いないが、YouTuberとしてそれを 「スゴいだろう」 と驕るのではなく、あくまでミニマリズムの思想に裏付けられた日々の生業のワンシーンとして、ごく当たり前のコトとして伝えられる。

真のミニマリズムとは部屋のアイテムの点数だけに現れるのではなく、ミニマリズムの思想、つまり心の有り様そのものに現れる。彼は 「シンプルさを保つために行うこと」 という動画の中で、モノから入ってくる情報を減らすことによって得られる効果について語っている。

身の回りのものをコントロールし減らすことはミニマリストにとってのゴールではなく前提にすぎないのである。モノに支配されない環境を作り、自身の思考や精神面をよりシンプルにしていくことでミニマリズムはようやく達成される。

ミニマリストが使いがちなアイテムとかそういうモノ(Pomeraのような機能を限定した電子機器はその一例かもしれない)が世の中にはたくさんある。けれども、そういった斬新なアイテムが必ずしも精神的なシンプルさを与えるかといえばそうではない。不便だったりしてかえって余計に考え事を増やすのであれば、それはミニマルとはいえないのである。Tokimaru Tanaka氏はそういった現実に対して誠実である。見かけやファッションだけのミニマリストにはない、本当のミニマリズムがそこにある。

その姿をみていると、正しく深い解釈を試みながら実践されるミニマリズムとは、こんなにも美しいものなのかと圧倒された。

 

 

2. 冷しゃぶ ←良い

自炊する時なぜか炒め物に偏りがちで、これでは油を摂取しすぎていると思った。そこで冷しゃぶにチャレンジ。スーパーでしゃぶしゃぶ用豚肉、または小間切れを買ってきて、もやしと一緒に茹でて火を通す。煮えたら湯切りして水で冷やしたら完成。盛り付けたのち、小ねぎとポン酢を上からたっぷりかけましょう。一人暮らしでも作りやすいと思います。

[ ※写真追加できたら追加します🙂]

 

3. 今週の音楽 『二人だけのカーテンコール - 浅葉リオ』

『アオイトリ』というゲームのサントラから。金木犀の香りと肌寒さを感じるこの季節、急に聴きたくなったので選びました。優しさと激しさを兼ね備えたバラードとして一級品の楽曲だと思います。

 


※image: Unsplash

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