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飛騨地方をクルマでめぐる写真旅

過去に『関西をクルマでめぐる写真旅』を一緒に企画した視聴者とともに、東京からは地味に行きにくい場所である、飛騨地方をめぐることにしました。このブログ記事では撮影の裏話を書いていこうと思います。ちなみに今回乗っていたクルマは日産デイズ(DAYZ)という軽自動車です。サムネイルのサブタイトル「DAYS Explored Hida, Mid of Japan.」には、「飛騨をめぐった日々」と「日産デイズ、飛騨を探索する」という2つの意味を込めています。

郡上の山奥、円空のふるさとへ

旅のはじまりに訪れたのは、岐阜県郡上市の美並という場所です。きっかけは何気ないもので、とりあえず安直に写真旅シリーズの撮れ高を稼ごうと、Googleマップでテキトーに「滝」としらべて訪れたというだけのものでした。しかしこれが想像以上にアタリで、険道といってよい1車線の峠道、朝日を浴びて虹のかかる滝など、実に素晴らしいロケーションでした。この場所は江戸時代、力強いタッチの仏像を数多く彫ったことで知られる「円空」というお坊さんのふるさとなんだそうで、歴史面でも情報量が多く勉強になる地でした。おそらくまだ観光客にも発掘されていない隠れ観光スポットですので、ぜひ訪れてみることをおすすめします。

飛騨高山

川の流れを追いかけたのち、夕焼けの高山を訪れました。JR高山本線の特急も停まる飛騨地方の中心的な都市で、伝統的な城下町や商家町が残りながら、北アルプスの山のレジャーにもバスで行けるという、チートみたいな魅力をフル活用して外国人観光客を集めています。夜ご飯には「つづみそば」というお店で高山ラーメンを食べました。味も濃すぎず、ボリュームも重すぎず、古き良き醤油ラーメンを楽しめて最高でした。

この街はストリートスナップにとても向いた街だと思います。初夏の季節でも上空の空気が澄んでおり、マジックアワーの1枚1枚の写りがとても撮っていて楽しいものでした。フィルター類を一切つけずとも、換算85mmの明るい単焦点レンズを1本持っていけば、誰でも良い写真を撮ることができると思います。今回、飛騨高山は中継地点であまり時間を使うことができなかったので、あらためて雪の季節にでも1日かけてじっくりとPOV Photographyしたいです。

写真家からみる世界遺産・白川郷

「白川郷を映える風景として撮るのはもうなかなか難しい」。動画内ではこのような語りで白川郷を評しましたが、これは私の本心からの感想です。まず驚いたのは日本人観光客よりも外国人観光客が多かったこと。インバウンドで盛り上がるのは良いことなのですが、正直静かな文化遺産と言うよりはテーマパークを見学しているような気分になります。

観光客が多いと、当然ながら何を撮っても人が映り込むので、構図を組むのはそう簡単ではありません。たとえば「合掌造りを背景に井戸を撮ろうとしたら、アラビア人の子供が映り込む」というようなことがしょっちゅう起こるわけです。

しかし私個人の意見として、ストリートスナップとは「いかに撮影地に柔軟に対応し、その場のノリでベストショットを稼げるかを競うスポーツ」だと思っているので、文句ばかりで何も撮らないで帰るのも負けたような気分がします。たどりついた答えとして、無理にファインダー内から観光客を排除せず、むしろ「のどかな集落に対する人の多さ」をアピールできるような構図で勝負することにしました。

そこで役に立ったのが、大口径単焦点レンズ XF56mmF1.2R のボケです。前ボケに観光客を落とし込むことで、白川郷の見た目を主題としつつ、でも明らかに人出が多いことをシュールに匂わせるような、そんな写真を撮ることができました。

静けさの渓谷都市、飛騨神岡を散策

飛騨北部の神岡は渓谷のなかにある街です。古くは亜鉛鉱山の採掘精錬で栄えました。発展の一方で、鉱山開発の歴史の中で公害という負の側面も抱えたこともあり、最終的には閉山となりました。現在坑道は、東京大学の宇宙線観測施設「スーパーカミオカンデ」等に活用されており、宇宙観測の街として生まれ変わりつつあります。

閉山以降、人口の流出が問題になっているようです。たしかにこれは街の空気としても感じるところがあり、特に神岡の中心部では建物の密集具合に比べて、明らかに街全体が静かすぎるような印象を受けました。単に午前中という時間帯のせいかもしれませんが……。少なくとも白川郷とはまったく逆の雰囲気といえます。

鉱山に関連して神岡鉄道というローカル線がこの街にもありましたが、2006年に廃止になっています。しかし神通川沿いの美しい風景を楽しめる線路は、観光資源として活用されており『レールマウンテンバイク ガッタンゴー』という自転車で走ることができます。事前予約が必要です。

今回、ガッタンゴーの渓谷コースに乗ってみました。どうもかなりの部分が自己責任になっているようで、ルールも比較的ゆるく設定されていたのが興味深かったです。実は持ち込み品にもこれといって厳格な縛りはなく「落としたら帰ってこないと思ってください^^」という案内があるくらいです。とりあえずX-T3にはストラップをつけていくことにしました。

北アルプスで撮る日産デイズ

今回の写真旅では「やらせ感のあるクルマのB-roll映像をたくさん撮影しよう」と計画していました。こういういかにもドキュメンタリー的なカットが、ゆっくり実況の中に登場すれば面白いのではと思ったからです。北アルプスの山はオフシーズンであまり観光客もおらず、粛々とこういったショットを撮影することができました。本来はビデオ三脚を立てるべきなのでしょうが、速写性を上げるという意味ではRSC2(電動スタビライザー)が大活躍でした。

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